いじわるな魅力

あの曲がりかどの手まえをあるいてたら ともだちによばれた
「あ めぐちゃん! いまからわたしたち、マーチングやるの!」

いまにも始まりそうなマーチングにむねをはずませて
あたしは そとへ出ようとして ドアノブにてをかけた、ら、
うしろから おおきな手で つよく抱きしめられた

(おとこのこのちからって、つ よい)

「俺といっしょにいなきゃだめ」 「でもあたしマーチングがみたいの!」
だって、だって、それは吹奏楽を愛しているから!

そしたら先輩ってば「俺のほうが愛されてるよね?」なんていいながら
あたしの小さなくちびるに、ちゅって噛み付いてきたんだもの

(ずるいよ先輩、なんでこんなときにだけ あたしにかまうの)

あまくてきつくて、そんなしあわせなキスをいつまでもつづけていたいのに
「もっとしてほしいでしょ?」ってきゅうにとめるんだ

(ああ、やっぱり先輩って なんて、いじわる!)

でもね、それさえもあなたの魅力なの 「やめないで」 「…もっと、」
こんなことばをあたしに吐かせるから  「いいこだね」 
にやってわらう顔、いじわるだけど、あたし好きだよ
くちびるがふれたままのおしゃべりがすごく気持ちよかったから

…きょう見たゆめ、またつづきがみたいよ。



(2006.07.27)